マイボーム腺機能不全
マイボーム腺機能不全(MGD)とは
マイボーム腺とは、上下まぶたのまつげより内側に多数存在する小さな穴をいいます。
マイボーム腺の役割は涙に油の成分を足すことです。
油の成分によって、目の乾燥や細菌の侵入を防ぐはたらきを担っています。
この油性液体の分泌が減少すると、ドライアイやものもらいを発症します。
マイボーム腺機能不全は、油脂の分泌低下型と分泌亢進型があります。
よくみられるのは、油脂の分泌低下である閉塞性マイボーム腺機能不全です。
ドライアイの多くにマイボーム機能不全が合併しているといわれています。
また、国内の50歳以上の日本人の約1~3割は、マイボーム腺機能不全であるといわれています。
マイボーム腺機能不全の症状
- 目が乾く
- 目がゴロゴロする
- 目の充血
- 目が痛い
- まぶたが重い
- まぶたが熱い
- ものもらいができる
- まつげが汚れる
マイボーム腺機能不全の原因
マイボーム腺機能不全の原因は、加齢により脂質が減少することやアイメイクの汚れ残りがあります。
また、動物性の油を摂取しすぎると油脂の分泌が亢進しマイボーム腺機能不全になりやすいといわれています。
また、最近では性ホルモンも原因の1つだといわれており、更年期の女性にも発症しやすいです。
他にもコンタクトレンズ装用もマイボーム腺機能不全の原因と言われています。
マイボーム腺機能不全の治療
マイボーム機能不全の治療は、温罨法(目を温めること)と瞼のマッサージ、瞼や目の周りを清潔に保つことが基本となります。
温罨法では、蒸しタオルや市販の温熱アイマスク等を目にのせて行います。
マッサージでは、マイボーム腺の走行に沿って手で優しく行います。
マイボーム腺の詰まりがひどい場合は、マイボーム腺の圧出を行うこともあります。
目を清潔に保つことも重要ですので、女性の方はアイメイクをしっかり落とすことを心がけてください。
院長コメント
マイボーム腺機能が低下すると、ドライアイ、ものもらい、眼瞼縁(まぶたの炎症)といった様々な病気の引き金となります。
マイボーム腺機能不全の有病率は、70代以上の約半数です。
このページに記載した症状に当てはまる方は、是非ご相談ください。