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悪性黒色腫

悪性黒色腫とは

悪性黒色腫とはメラノサイトという細胞が癌化して発生する悪性腫瘍です。皮膚や結膜、粘膜に発症します。眼科領域では結膜や脈絡膜といった組織に発生します。人種差があり、白人では頻度の高い疾患ですが、日本人は10万人あたり1~2人とされ希少がんとして扱われています。悪性黒色腫は頭頸部のリンパ節への転移が45~60%と高確率であり、そこから脳や肺、皮膚などに転移する可能性もあります。結膜の悪性黒色腫は放置すると致命的となるため、絶対に放置しないでください。

悪性黒色腫の症状

結膜(白目)に生じる悪性黒色腫は、ほとんど自覚症状がありません。自覚症状はありませんが、白目やまぶたに茶色~黒色の色素沈着や腫瘤ができ大きく成長していくので気が付きやすいです。脈絡膜に生じる悪性腫瘍も初期段階で自覚症状はほとんどありません。しかし進行していくと①歪んで見える(変視症)②視野が欠けて見える(視野欠損)③飛蚊症④ぼやけて見える(霧視)といった症状が現れます。

悪性黒色腫の原因

はっきりとした原因は不明です。外的刺激、紫外線などが誘因といわれています。

悪性黒色腫の治療

冷凍凝固や薬物治療で腫瘍を縮小させた後に切除、あるいは拡大切除を病状に応じて選択します。結膜欠損が大きい場合は羊膜または口唇粘膜の移植を行います。全身転移の危険があると判断された場合には、眼球摘出なども必要となる可能性があります。命に関わる病気であるため、早期発見・早期治療が大切です。

院長コメント

悪性黒色腫は非常に稀ですが、致命的となる怖い病気です。症状が無いことが多く放置され進行・転移してから発見されるケースもあるようです。白目が茶色い(または黒い)病気は、他にも結膜母斑というものがあります。こちらは長い間放置しても大きくなりませんので、ここ最近急に大きくなる腫瘤がある場合は、悪性黒色腫の可能性もあり要注意です。

悪性黒色腫に関するよくある質問

Q:悪性黒色腫は治りますか

A:改善できます。

①適切な眼鏡やコンタクトを使用しましょう
②目の病気がないか検査しましょう
③ストレスを貯めないように、休息を心がけましょう
④スマートフォンやパソコンを使用する際は、適度に休息しましょう

Q:疲れ目の点眼がありますが、効果はありますか?

A:保湿剤の点眼、目の周囲を温めることは若干ではありますが、調節機能を改善し近視遠視の改善は期待できます。
基本的には、疲れ目の原因をはっきりさせ、その原因の治療を行うことが大切です。

文責

日本専門医機構認定 眼科専門医 
竹本俊旭

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