結膜嚢胞
結膜嚢胞とは
白目を覆っている透明な膜(結膜といいます)の間に、袋ができ水分が溜まってしまう状態をいいます。まるで水ぶくれのように見えます。
結膜嚢胞の種類
結膜嚢胞には「結膜上皮封入嚢胞」「結膜貯留嚢胞」「結膜リンパ嚢胞」があります。一般的に結膜嚢胞という言葉は、「結膜封入嚢胞」をさします。
結膜嚢胞の症状
自覚症状がないことが多く、鏡を見た時に偶然みつかることが多いです。大きさが大きければ、目がゴロゴロする、充血、涙が出るといった症状もみられます。
結膜嚢胞の原因
怪我や翼状片などの手術歴のある場合が多く、結膜上皮が結膜の深いところに迷入して生じます。粘液を産生する細胞を含んでおり、その細胞が袋の中に粘液を産生し続けることで水がたまり、水ぶくれを生じさせます。
結膜嚢胞の治療
自覚症状がなければ、そのまま様子をみます。目がゴロゴロしたり、涙が出たり、充血の症状があれば、目薬で症状を和らげます。目薬の治療で効果が得られない場合は、針を刺して水分を排出すると一時的に良くなりますが、多くの場合は再発します。水分が溜まった袋(嚢胞)を袋ごと摘出する必要があります。しかし、経過観察のうちに自然と水分が吸収され、無くなる場合もあるため処置や手術の時期は要相談です。
院長コメント
結膜嚢胞は決して怖い病気ではありません。見た目が気になる場合は処置をします。針でつく処置が怖いという声もよく聞きます。治療方針を一緒によく話し合って決めていきましょう。